先生は昭和11年の『薔薇物語』で文学的出発をされ、其の活動は已に60年以上の長きに亙って居られます。戦後は仏映画の字幕制作の第一人者として700本以上の映画を世に送り出されてきた他、翻訳や仏語教授等でも活躍され、仏国政府よりも芸術文化勲章等級オフィシエ(
Officier d’Ordre des Arts et des Lettres )を授与せられました。そして、そのような光輝と栄光は決して過去のものではなく、今なお現役として活動を展開しておられます。其の山崎先生のご快諾を得て、以下の通りご講演を頂くことになりました。大変貴重な機会ですので、奮ってご参加下さい。
■日時:2003年10月19日(日) 14:00−17:00
■場所:
川崎生活文化会館「てくのかわさき」 4階会議室 (川崎市高津区溝口1−6−10)
南武線武蔵溝ノ口駅下車、徒歩3分、または田園都市線溝の口駅下車、徒歩5分。
■演題:「亡友福永武彦と私の思い出」
山崎先生が福永と識り合ったのは戦前、それも昭和10年代の前半にまで遡ります。其の長く深く、そして遠い交友の思い出に始まり、長年の文学上のご活動其の儘に、終生の友中村真一郎のこと、堀辰雄や立原道造との交流、「マチネ・ポエティク」の友人との関わりから、『薔薇物語』やその他の珠玉の文学の作者としての文学観や、プルウストなどの泰西の文学、或いは映画のこと、そういった様々なお話が伺えることでしょう。ご講演は2時間程度とし、後は質疑応答の時間にしたいと考えております。