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書影付き著作データ (4)随筆

【 掲載書影 】
愛の試み(1956)
愛の試み 愛の終り(1958)
書物の心(1975)
檪の木に寄せて(1976)

*画像クリックで拡大画像にリンクします。

□愛の試み
○ 原版
「愛の試み」 1956・6・15 河出書房 200円
精興社・B40判・角背薄青布装・耳附濃紺和紙カヴァ・198頁
「終りに」「福永武彦著作目録」
*「文藝」に1956年1月号より6月号まで「新恋愛論」という題で連載された。

○ 新潮文庫特装本 10部本
私家版限定10部 1977・1・10  新潮社  非売
文庫判・丸背上製純白背革装・背題金押・夫婦函
* 本冊は、1976年9月30日刊行の第5刷を改装したもの。「草の花」「夢みる少年の昼と夜」等他の新潮文庫版にも、限定10部の同じ特装本が存在する。
本の由来に関しては、小紙片に記された説明書きを参照のこと。


□愛の試み 愛の終り
初版
「愛の試み・愛の終り」 1958・3・30 人文書院 240円
文功社・B6判・紙装・カヴァ・帯・207頁
* 毎日ライブラリー『戀愛と結婚』の一部として57年に執筆した『失はれた愛』を『愛の終り』と改めて、上記『愛の試み』に追加して一本とする。また、「挿話」として章の間に収められていた短編を、「挿話集」として後ろに纏める。その際、新しく短篇を1篇追加。
「序」58年1月,カット 深沢紅子

2点共、Web「日本の古本屋」やヤフオクを検索すれば比較的容易に入手できる。価格は状態により2000円~6000円程度(2014年2月時点)。

特製版
「愛の試み 愛の終り」特製版  限定30部 1959・5・20 人文書院 400円 内外印刷・B6判・厚紙に茶和紙貼装,丸背革・函・番号入・207頁 カット:深沢紅子
*1958年3月に刊行された同書元版の特製30部本。
「序」の文末に「『愛の試み 愛の終り』はここに第三刷を發行することになつたので、この機會に装幀を改め、かつ限定三十部の特製本をつくることにした。つまり作者にとつてこの小冊子が氣に入つてゐることのひとつの證據である  一九五九年四月」という追記がある。
稀少度、価格、人気ともに福永本中で上位にある稀覯本。昭和30年代までに作製された限定本は、昭和40年代、50年代の限定本ブームに乗って営利事業として造られた多くの限定本とは、本としての「格」が異なる。 内容に合った清楚で牽牛な造りは納得だが、しかし、せっかくの30部本なので、深沢紅子のカットは印刷でなく肉筆が望ましかった。 画像は、表紙と背と奥付け。

 
異装版の重版
「愛の試み 愛の終り」 異装版の重版 1967・12・30 人文書院 280円 B6判・紙装・カヴァ・207頁
*同書には、大別して元版・異装版(カヴァ白色)・新装版(函付)の3種がある。刷数表示が、異装版・新装版とも「重版」とだけ記されているので、(元版から通しての)正確な刷数がわからない。
画像は、重版の扉に記された福永自筆短歌。1950年作。「雜百首」に挽歌として所収。

何ゆゑに移るをいそぐ入日雲燃ゆるはたてのしばらくの色


書物の心

「書物の心」 1975・8・25 新潮社 800円 塚田印刷・46判・紙装・函・帯・257頁 
「後記」1975年6月,「掲載紙誌一覧」,装画 川上澄生


□檪の木に寄せて
○ 85部限定版

「櫟の木に寄せて」B版限定85部 1976・9・30 書肆科野 B版35000円
*詩「櫟の木に寄せて」・随筆「秋風日記」所収              
北川袈裟雄・A5判・角背上田紬装・天金・和紙カヴァ・和紙貼差込函・「山鳩通信」創刊号付・番号,署名入・木村 茂銅版画5葉入・57頁(他に「初出一覧」1頁)
同書は、福永の文人気質が遺憾なく発揮された雅趣ある造本となっている。ただし、A版11部本・B版85部本・家蔵本5部本・私家版23部本・普及版500部本・普及版特製10部本と、6種類もの異なった装幀本があり、蒐集家泣かせである。


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