「海市」各節の内容

福永武彦研究会第37回例会(1999.6.27)発表資料
河合吾郎

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パート

三人称パートNo.

内容

13 6 第一部 1 一人称 旅行で左浦の沢木屋に滞在していた私が、岬で安見子に出会う
20 13 2 一人称 左浦に来た経緯。人生はばらばらの挿話の集積。風景も畢竟は人間的なもの。岬からの帰り道の出来事。
25 17 3 [渋、弓子] 1-1-a 「わたしとあなたとどっちが先に死ぬかしら」「あなたが死んだらわたしも死ぬ」
28 20 4 [古賀、安見子] 1-1-b 「あなたに好きな人ができたら、身を引く」。アナスターシャに出かける
32 23 5 一人称 翌日左浦をぶらつき午後山の斜面でスケッチ中にと安見子と出会う。「渋先生」と言われる。
42 32 6 一人称 宿の風呂場で安見子と出会う。
45 36 7 [渋、弓子] 1-2-a 結婚生活の不満、絶望をくどくどと訴える弓子
49 39 8 [古賀、安見子] 1-2-b バアにでかけた時の光景。「あたしは悪い女だったのだろうか」
54 43 9 一人称 宿の部屋を訪ねてきた安見子。最初の関係。
67 55 10 [渋、弓子] 1-3-a 喧嘩のあとの光景。外出する弓子
71 59 11 [古賀、安見子] 1-3-b 道でダンプカーとぶつかりそうになる安見子。「死ぬのなんかなんでもない筈なのに」
74 61 12 一人称 翌日午前、防波堤で安見子を見つけ、一緒に歩く。夜、部屋に来いという。
83 70 13 一人称 夜、安見子の部屋を訪ねる。完全な関係を持つ。翌朝、安見子はいなくなっている。
89 75 14 [渋、弓子] 1-4-a 百貨店の屋上にて
92 78 15 [古賀、安見子] 1-4-b 自殺した画家の画集
94 80 16 一人称 落人部落を訪ねる。安見子を知ることで衰弱から回復した自分を感ずる
103 86 第二部 17 一人称 母と太平のこと。弓子が大平を連れ出したこと。父と母のこと。
110 92 18 [渋、弓子] 2-1-a 外人墓地でのプロポーズ。人はみな死を目指して歩いていく。「わたしはもう愛せない」
114 96 19 [古賀、安見子] 2-1-b 路上でのプロポーズ
118 100 20 一人称 数日後、弓子に会う。旗岡浪子のこと。弓子のアパートへ。菱沼が戻ったこと。喧嘩別れ。
132 113 21 一人称 教室での木本と伊豆旅行についてのやりとり。
138 118 22 [菱沼、弓子] 2-2-a 湖のボート
140 121 23 [安見子] 2-2-b 戦利品。「あたしは愛を知らないのだ」
144 123 24 一人称 その夜、出版記念パーティで古賀と再会し、バアへ。古賀が妻を呼ぶため電話を掛ける。
152 131 25 [渋、古賀] 2-3-a ふさと心中する計画を打ち明ける。
158 136 26 一人称 戦中派論をかわしているところで、安見子が現れる。
166 143 27 [渋、ふさ] 2-4-a 話をしている時に空襲警報。おぶって避難。
170 148 28 [古賀、安見子] 2-4-b 雑誌で渋の絵を見つける。
173 150 29 一人称 家に戻り、今日の安見子との再会のことを考える。
180 156 30 一人称 翌日、電話をして安見子と話し、会う約束をする。
184 160 31 [渋、弓子] 2-5-a 別居開始後一週間。最後の衝突の時の会話の回想。
188 162 32 [安見子] 2-5-b デパートでの渋の個展
191 166 33 一人称 安見子と待ち合わせ、躑躅の寺へ。意識の量のこと。お墓のこと。
208 181 34 一人称 翌日、安見子がアトリエを訪ねてくる。
221 194 35 [渋、弓子] 2-6-a 母との別居を求める弓子。子供の頃デパートで親とはぐれた時の回想。
227 199 36 [安見子] 2-6-b 捨てられていた子猫のこと。
231 202 37 一人称 海の見えるホテル。泣いている安見子。最後までは許さなかった。
244 215 38 [菱沼、弓子] 2-7-a パリ行きを告げる。
247 217 39 [野々宮、安見子] 2-7-b 結婚することを告げる。
251 221 40 一人称 母を相手に晩酌して弓子のことを話す
256 226 41 一人称 旗岡浪子と会い、離婚を勧められる。弓子が菱沼と会っていることを聞かされる。
266 235 42 一人称 クラリネット五重奏コンサート。軽井沢行きの話。
279 247 43 [渋、弓子] 2-8-a 自殺未遂後に目覚めた弓子
284 251 44 [古賀、安見子] 2-8-b 自分の葬式の夢、地球が壊れる夢
288 255 45 一人称 ホテルでの逢瀬。眠る安見子を見ながら、死のことを考える。風呂の中で、美と死のことを思う。帰り支度をする安見子。軽井沢行きのこと。
299 264 間奏曲 46 一人称 人物を描いてみる。安見子からの手紙。軽井沢行き。裏日本を経て、東京に戻る。
311 274 第三部 47 一人称 木本が野々宮を連れて訪ねてくる。安見子が渋の左浦行きを知っていたこと。
322 286 48 一人称 電話で古賀と話し、一緒に飲む。安見子の妊娠の可能性を聞く。
330 292 49 [渋、弓子] 3-1-a 毎年節分の時期に京都へ行くことを不思議がる弓子。
333 294 50 [古賀、安見子] 3-1-b 「子供ってどうしても要るものかしら」
336 297 51 一人称 翌日、古賀の家に電話する。安見子と上野駅で会う約束。
340 300 52 一人称 安見子について軽井沢に行く。ホテルのロビイで待ち合わせ。「恍惚は動的に齎された死」。帰り道、ふさぎ込む安見子。「どんな卑劣な手段を使っても、あなたにやめてもらうわ」
367 325 53 [渋] 3-2-a ふさの墓参り。
371 329 54 [野々宮、安見子] 3-2-b 野々宮を誘い、遊びに出かける安見子。
373 331 55 一人称 安見子のことを考え、思い悩む。アナスターシャを訪ね、安見子が男と来たと聞く。古賀に個展の案内を送る。
377 335 56 一人称 個展開催。浪子と弓子。翌日、古賀夫妻、菱沼
390 347 57 [渋、菱沼] 3-3-a パリでの会話。「芸術家は自由でなければならない」
392 348 58 [弓子] 3-3-b 菱沼の帰朝を空港の送迎デッキで迎える。
396 352 59 一人称 翌日、一人できた安見子と躑躅の寺へ。
407 362 60 一人称 菱沼の個展。木本たちグループ展覧会。野々宮が安見子のことを話す。浪子に離婚の決心を伝える。
416 371 61 [渋、弓子] 3-4-a 墓参りのことを気付かれる。
419 373 62 [古賀、安見子] 3-4-b 最近の二人の日常。密かに苦しむ安見子。
421 375 63 一人称 古賀が訪ねてきて、安見子が帰らないと言う。太平腹痛。浪子から電話で弓子のアパートへ。
431 385 64 [渋、弓子] 3-5-a 子供を作ることを承知する渋。
434 387 65 [古賀、安見子] 3-5-b 新婚旅行で立ち寄った岬で。
437 389 66 一人称 古賀が訪ねてくる。安見子が戻り、渋との関係を話したと。太平病状悪化。安見子から電話。明日会う約束。太平入院
447 398 67 [渋] 3-6-a ふさとの約束の場所へ行かず、腕時計を見つめている渋。
450 401 68 一人称 太平手術。弓子を呼ぶ。手術をしている間に約束の時間が過ぎる。古賀に電話。安見子から電話。
460 411 69 [安見子] 3-7-a 渋との出会い。


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